・ギターケースを買おうと思っているけど、種類が多すぎて何を買えば良いのかわからない。
・定番や有名どころを中心にオススメのギターケースを具体的に教えてほしい。
・そもそもオススメのギターケースは存在しない?その真意について教えてほしい。
ギターの保管や運搬時に利用したり、衝撃や温度・湿度の変化によるダメージからギターを守ってくれるギターケース。
いざ購入しようと調べてみると、タイプ・形状・サイズ・デザインの種類もさまざまで、値段の幅も広い・・・
結局なにを購入すべきなのか迷われている方が多いのではないでしょうか?
そこで今回は、定番や有名どころを中心にオススメのギタースタンドを紹介します!
と、ドヤ顔で言いたいところですが、正直にお伝えします。
これだけお伝えすると語弊が生じますので、具体的にお伝えしますと、
私自身の「ギターケース選びの軸」に沿って探した結果、理想通りのギターケースは存在しませんでした…!
つまり、本当に欲しいと思えるギターケースが見つからなかったというワケです。
とは言え、理想通りの完璧なギターケースは、この世に存在しないと言えるほど数少ないのは当然と言えば当然です。
ただし、ここで重要なのは、理想のギターケースを自由にイメージしながら「ギターケース選びの軸」を固めること。
そして、理想のギターケースと実際に販売されているギターケースの「ギャップ」を知り、ギャップを埋めるための「最優先事項」を選ぶことです。
そうすることで、自分にとって本当に必要なギターケースを把握できる上に、最終的な購入の判断も迷いなくスムーズに行えるようになります。
理想のギターケース選びとは「自分の軸に沿ったギターケースを選ぶこと」なのです。
せっかく時間をかけて探した挙句、不要なギターケースに不要なお金を支払うような悲惨な結果にならぬよう、あらかじめ「ギターケース選びの軸」を固めましょう。
なお、具体的な「軸」の固め方については後述します。
また、ドンピシャで本当に欲しいと思えるギターケースは見つからなかったものの、その過程で「オススメしたいギターケース」をたくさん見つけました。
人気のセミハードタイプをはじめ、30以上のメーカーから厳選したギターケースをタイプ別に併せて紹介します。
具体的に説明していきますので、どうぞ最後までご覧ください。
ギターケースの用途や必要性について
すでにご存知の方がほとんどかと思いますが、あらためてギターケースの用途や必要性について確認しましょう。
ギターケースを使うシーンは、大きく分けて以下の2つです。
・ギターの保管
・ギターの持ち運び
ギターの保管
ギターケースは、大切なギターを外部の衝撃や振動から守ってくれます。
移動や運搬時はもちろん、自宅でギターを保管する際にもギターケースは必須です。
さらに、ギターは湿度や温度の変化に敏感です。
ギターケースは急激な温度・湿度の変化によるダメージから守ってくれることに加えて、ホコリやチリの蓄積防止、直射日光からの悪影響も低減してくれます。
また、日本では地震などの災害による影響も忘れてはいけません。
地震による振動でギターが倒れて損傷してしまうリスクがあるため、あらかじめギターケースに収納して備える必要があります。
総じて、ギターケースはギターを守ってくれることに加えて、楽器の寿命を延ばす役割も果たしてくれるのです。
四季の影響で湿度・温度変化の激しく、さらに地震大国の日本にとって、ギターケースの役割は特に重要でしょう。
ギターの持ち運び
ギターケースは、ギターを安全・快適に持ち運ぶためにも必須です。
ギターを持ち運ぶ際、ギターケースを使わずそのまま手でギターを持ち運ぶと、ギターに無理な負荷が掛かったり、不意に落としてしまうなど大切なギターを壊してしまう可能性が高まります。
しかし、ギターケースを使うことで、大切なギターを外部の衝撃から守ってくれることに加えて、背負ったりカートに乗せて運搬するなど、快適に持ち運べるようになります。
また、防水性を兼ね備えたギターケースを使うことで、雨天時でも気兼ねなくギターを持ち運べるようになります。
ちなみに、防水性がなくても、別途ギターケース専用のレインコートを使うことで雨天対処できます。
さらに、様々な移動手段(徒歩・自転車・バイク・車・電車・バス・飛行機など)を利用する場合にも、最適なギターケースを使うことで安全・快適に持ち運べるようになります。
また、ギターケースには、ギター以外にも弦・ピック・チューナーなどのアクセサリーやエフェクター・楽譜などを収納できるスペース(ポケット)が用意されています。
なお、ギターケースはファッションやインテリアとしての役割も果たしています。
好きなブランドや見た目(デザイン・カラーリング・形状など)を選ぶことで、自己満足度を高めながら存分に個性を出せるでしょう。
ぜひ、機能面のみならず可愛さやオシャレを意識しながらギターケースを選んでみてください。
そのほかの役割は以下のとおりです。
盗難対策
鍵付きの施錠できるギターケースは、ギターを盗難から防げる可能性があります。特に頑丈な素材で作られた鍵付きのハードケースは、破壊・開錠が難しいため、盗難対策に役立ちます。
海外に大切なギターを持っていく際には安心できる機能ではないでしょうか。
ちなみに、最近は紛失や盗難対策のために「防犯タグ」(スマートタグ)なるものが販売されています。
一般的にはサイフやバッグに入れて使うことが多いと思いますが、ギタリストはギターケースに忍ばせることで有効活用できるでしょう。
保険適用
ギター輸送時に保険を掛ける場合、ギターケースがなければ保険を掛けられないことがあります。
引越しや郵送などの場面で保険適用の要件を満たすためにも、あらかじめギターケースを準備しておきましょう。
なお、業者側で輸送時専用のケースを準備してくれる場合もあります。
可能であれば、事前に問い合わせて必要事項などを確認しておくと良いでしょう。
また、ギター梱包用の段ボールも販売されていますので、必ずしもハードケースが必要というワケではありません。
ギターケースの種類(タイプ)について
ギターケースは大きく以下の4種類に分かれます。
・ソフトケース
・ギグバッグ
・セミハードケース
・ハードケース
また、それぞれの大まかな特徴は以下のとおりです。
ソフトケース | ギグバッグ | セミハードケース | ハードケース | |
---|---|---|---|---|
耐久性 | 低い | やや低い | やや高い | 高い |
重量 | 軽い | やや軽い | やや重い | 重い |
価格 | 安い | やや安い | やや高い | 高い |
収納力 | やや低い | やや高い | 高い | 低い |
携帯性 | 高い | やや高い | やや低い | 低い |
デザインの幅(種類) | 狭い | 広い | やや広い | やや狭い |
ラインナップ | 狭い | 広い | やや広い | やや狭い |
なお、ギターケースはエレキギター用のほかに、アコースティックギター(アコギ)用やクラシックギター用など各種ギターサイズに適した商品が販売されています。
この記事ではエレキギター用を紹介していますが、モノによっては同時にアコギ用・クラシックギター用を扱っている場合がありますので、エレキギター用以外をお探しの方もぜひ参考にご覧ください。
その他のポイントについては以下のとおりです。
● エレキギター用でも「ストラト用・レスポール用・Vシェイプギターなどの変形ギター用・フルアコ/セミアコ用・ジャズマスター用・ミニギター用」など、ギターの種類や形状に合わせて幅広く販売されています。
● 手持ちハンドル付きのほか、複数のハンドル付きで様々な持ち方ができるタイプ・ストラップ付きで肩掛けできるタイプ・ショルダーストラップ付きでリュックのように背負えるタイプなどがあり、密着させて背負うことで重量を分散して負担を抑えられます。
● 雨天時の移動に適した防水仕様タイプ、ナイロン製・レザー製・木製・樹脂製など様々な材質タイプ、かわいい・カッコいい・シンプル・特徴的かつオシャレなデザインなど、選択肢の幅が広く種類が豊富なのも特徴です。
それでは、より具体的に4種類のギターケースについて確認しましょう。
ソフトケース
ソフトケースはナイロン素材を使用した製品が多く、シンプルな構造に加えて、薄くスリムで柔らかく、使わない時にはコンパクトに折り畳んで省スペースで保管できます。
持ち手のほか、肩ひもが付いている製品が多く、ギターを背負って運ぶこともできます。
さらに、ピック・弦・クロスなどの小物を入れるポケットも付いているため、軽量さも相まって携帯性に優れており、誰でも気軽に試せるギターケースです。
クッションやスポンジなどの緩衝材が薄く、ギターの形をした布一枚の袋で楽器を覆うようなイメージです。
また、重量のあるギターを運び続けると、肩ヒモの接合部分が千切れてしまう可能性もあり、持ち運びの際は注意が必要です。
さらに、「ギターケースの底」は負担が掛かりやすい部分であるため、底の生地が破れて、ギターが飛び出し地面に落下するリスクがあります。
油断していると、「ギターケースからギターが産まれる」悲劇に見舞われます。
とくに自転車やバイクに乗っている時に破れると、地面に楽器が落下するどころか、後続車両に接触してギターと車両が大きく損傷します。
実際に目撃したことがありますが、それ以降は怖くて移動時にソフトケースは使わなくなりました…。
そのため、運搬時の利用は「徒歩だけ」に限定し、あくまでも簡易的な運搬程度に使用することをオススメします。
言うまでもなく、定期的に各種部位の劣化具合(やぶれ・ほつれ等)を確認しながら使いましょう。
そのほか、見た目(デザイン・カラーリング・形状など)の選択肢はあまり広くないため、どれも似通ったギターケースになりがちで、メーカーロゴで差別化している程度です。
なお、ソフトケースは主に安価なギターに付属することが多く、あえて購入する機会は少ないかと思います。
こだわりがなければ、より安価な中古を狙うも良し、有り余っている方も多いため、タダで貰う(引き取る)も良し、必ずしも新品を購入する必要はないでしょう。
ソフトケースの利用シーン
・最低限の耐久性を求める場合(ホコリやチリの蓄積防止、直射日光や気温・湿度変化の影響を少しでも減らす)
・持ち運ぶ範囲:自宅室内・近場である場合
・移動方法:徒歩である場合
・譜面/ギターアクセサリー(ピック・弦・クロスなど)が入る最低限の収納力を求める場合
・持ち運ばず、自宅保管用として利用する場合
・中古ギターを購入したものの、ギターケースが付属しておらず、取り急ぎで用意する必要がある場合
・かわいい/オシャレな見た目(デザイン・カラーリング・形状など)にこだわらない場合
・可能な限り購入コストを抑えたい、予算が限られている場合
・ギターケースをコンパクトにかさばらず、省スペースで収納/保管したい場合
・練習用ギターやサブギター等、メインギター以外を持ち運ぶ場合
ギグバッグ
ギグバッグ(ギグケース)は、セミハードケース/ハードケースよりも軽量で持ち運びやすさに優れており、緩衝材もほどよく使用されているため、ソフトケースよりも高い耐衝撃性やクッション性を備えています。
ギターケースの中でもカラーバリエーションがもっとも豊富なタイプであるため、自身のファッションと合わせて選ぶのも楽しいですね。
そもそもギグバッグの定義が曖昧であるため、ソフトケース寄りの安価なギグバッグもあれば、セミハード寄りの高価なギグバッグもあります。
メーカーが「ギグバッグ」と謳っているだけで、最終的な判断はユーザー次第でしょう。
ケース自体も1〜2kgほどと適度な重量で、長時間の移動時でも負担が掛かりにくいのも嬉しいところです。
さらに、大きめのポケット備えた収納力に優れた商品もあるため、譜面/ギターアクセサリー(ピック・弦・クロスなど)/小さめのマルチエフェクター/PCなど、さまざまなモノをギターと一緒に運ぶことができます。
ソフトケースよりも表面の素材が頑丈に強化されており、内側全体に外部からの衝撃を吸収するための緩衝材として「綿・スポンジ・ウレタン」などが使われています。
日常生活における僅かな衝撃程度であれば耐えられますが、よりしっかりとギターを保護したい場合には、緩衝材の厚みが15cm前後の製品を選びましょう。
ただし、緩衝材に厚みがあるほど重量は増すため、軽さを重視する場合には、10cm前後の製品を検討してください。
また、薄い緩衝材の製品であれば、ケース自体を折り曲げることもできるため、使わない時にはコンパクトに折り畳んで省スペースで保管できます。
そのほか、防水加工を施した悪天候の場合にも安心して運搬できる製品や、千切れやすい(破れやすい)肩ヒモとの接合部分が強化されている製品、人間工学に基づいて体への負担を可能な限り軽減するよう設計された製品など、多種多様な製品が販売されています。
デメリットとしては、価格帯が広すぎることに加えて、販売されている種類が多すぎるため、選ぶ際に迷ってしまう点や、高速/夜行バス・飛行機での運搬には適していない点でしょうか。
ギグバッグ選びで迷ってしまう方は、後述のオススメ品の中から選んでみて下さい。
また、高速/夜行バス・飛行機の利用を検討している方は、後述のセミハードケース/ハードケースの購入を検討しましょう。
なお、ソフトケースと同様に、ギグバッグはギター購入時に付属することが多く、あえて購入する機会は意外と少ないかもしれません。
こだわりがなければ、より安価な中古を狙うも良し、有り余っている方もいるため、タダで貰う(引き取る)も良し、必ずしも新品を購入する必要はないでしょう。
付属品に満足できない場合に購入を検討して下さい。
ギグバッグの利用シーン
・ソフトケースよりも頑丈な作りで、ほどよい耐久性を求める場合(日常生活における僅かな衝撃程度であれば耐えられるクッション性、なるべくギターがケース内で動かないホールド力)
・持ち運ぶ範囲:自宅室内・近場・やや遠方である場合
・移動方法:徒歩・自転車・車・電車・(高速/夜行以外の)バスである場合
・譜面/ギターアクセサリー(ピック・弦・クロスなど)/小さめのマルチエフェクター/PCなどが入る収納力を求める場合
・頻繁に持ち運ぶ場合
・防水性を求める場合
・かわいい/オシャレな見た目(デザイン・カラーリング・形状など)にこだわる場合
・中古ギターを購入したものの、ギターケースが付属しておらず、取り急ぎで用意する必要がある場合
・購入コストを抑えたい、予算が限られている場合
・ギターケースをコンパクトにかさばらず、省スペースで収納/保管したい場合
・練習用ギターやサブギター等、メインギター以外を持ち運ぶ場合
セミハードケース
セミハードケースは、ギグバッグをより強固・頑丈にしてハードケースの構造に近づけつつ、ハードケースに比べて軽量かつストラップを備えているため、リュックのように背負って持ち運ぶこともできる万能なギターケースです。
そもそもギグバッグ同様、セミハードケースの定義が曖昧であり、ギグバッグ寄りのセミハードケースもあれば、ハードケース寄りのセミハードケースもあります。
ソフトケースに緩衝材を付けて耐久性を持たせた製品を「ギグバッグ」と呼ぶのに対し、ハードケースのように樹脂製の合板を覆ったケースを「セミハードケース」定義していることが多いようです。
そのため、メーカーによっては、樹脂製の合板を使っていないギグバッグ寄りの製品も「セミハードケース」として販売していることがあります。
耐衝撃性を重視したい方は、あらかじめ仕様を確認してから購入することをオススメします。
メーカーが「セミハードケース」と謳っているだけで、最終的な判断はユーザー次第でしょう。
ケース自体は3kg前後とそれなりに重量はあるものの、長時間の移動でなければ運搬できるのも嬉しいところです。
徒歩・自転車・車・電車はもちろん、高速/夜行バスや、製品によっては飛行機に対応したタイプなども販売されているため、幅広い移動方法に柔軟に対応できます。
持ち運びやすいよう工夫されていても、長時間持ち歩く場合には負担を感じるでしょう。
運搬性を重視したい方は、あらかじめケースの重量を確認してから購入することをオススメします。
さらに、大きめのポケット備えた収納力に優れた商品もあるため、譜面/ギターアクセサリー(ピック・弦・クロスなど)/小さめのマルチエフェクター/PCなど、さまざまなモノをギターと一緒に運ぶことができます。
ケース表面のナイロン等の素材強化に加えて、緩衝材(芯材)に「樹脂製の合板・ウレタン・発泡スチロール」などを使用し、ハードケースに近い耐衝撃性を持ちつつ、さらに「綿・スポンジ・ウレタン」などでケース周りをコーティングすることで、ハードケースにはないクッション性も備えています。
後述しますが、ハードケースの場合、ケース周りにクッション性の素材が使われていない製品が多いため、ケースそのものが倒れた場合の衝撃や揺れがダイレクトにギターへ伝わることが多く、セミハードケースほど緩衝(緩和)されません。
「ハードケースを開けると、ギターのネックやヘッドが折れていた」という話もたびたび耳にしますが、転倒などによる外部からの衝撃や揺れが緩衝(緩和)しきれず、内部で起きた強い衝撃や揺れが原因でギターが大きく損傷してしまうのです。
あらゆる衝撃に対して柔軟に対応してくれるセミハードケースは、総合的に考えるとハードケースよりも耐久性や耐衝撃性があり、実はもっとも安心なのかもしれません。
そのほか、防水加工を施した悪天候の場合にも安心して運搬できる製品や、千切れやすい(破れやすい)肩ヒモとの接合部分が強化されている製品、人間工学に基づいて体への負担を可能な限り軽減するよう設計された製品、防犯対策用にロック(鍵)を備えた製品など、多種多様な製品が販売されています。
なお、デメリットとしては以下のとおりです。
・高額な製品が主流で、安価な製品が少ない。
・価格帯が広すぎる点に加えて、販売されている種類が多いため、選ぶ際に迷ってしまう。
・重量があるため、長時間の運搬には適していない。
・ソフトケースやギグバッグのように折り畳むことができないため、省スペースでの収納・保管は難しい。
セミハードケース選びで迷ってしまう方は、後述のオススメ品の中から選んでみて下さい。
また、長時間の運搬利用を検討している方や、省スペースでの収納・保管を検討している方は前述のギグバッグの購入を検討しましょう。
ちなみに、セミハードケースはソフトケースやギグバッグとは違い、ギター購入時に付属することが少なく、セミハードケースを使うとなれば購入するしかない場合が多いです。
そのため「どうせギターケースを購入するならセミハードケース!」という方も多いでしょう。
とはいえ、高額な製品が多いため、購入をためらう方が多いのも事実です。
こだわりや予算に余裕がなければ安価な中古を狙うのもアリです。
必ずしも新品を購入する必要はないでしょう。
セミハードケースの利用シーン
・ギグバックよりも頑丈な作りで、高い耐久性を求める場合(極端な衝撃に耐えられるクッション性、ケース内でギターが動かないホールド力)
・持ち運ぶ範囲:自宅室内・近場・遠方である場合
・移動方法:徒歩・自転車・バイク・車・電車・(高速/夜行を含む)バスである場合(少数ながら製品によっては飛行機に対応したタイプも存在する)
・譜面/ギターアクセサリー(ピック・弦・クロスなど)/小さめのマルチエフェクター/PCなどが入る収納力を求める場合
・やや頻繁に持ち運ぶ場合
・防水性を求める場合
・ギター購入時に付属するケースでは満足できない場合
・中古ギターを購入したものの、ギターケースが付属しておらず、別途で用意する必要がある場合
・かわいい/オシャレな見た目(デザイン・カラーリング・形状など)に、あまりこだわらない場合
・購入コストを考慮せず、とにかく高品質で万能に使えるギターケースを求める場合
・収納/保管スペースに余裕があり、かさばるギターケースでも無理なく保管できる場合
・練習用ギターやサブギター等はもちろん、高額ギターや大切なメインギターも持ち運ぶ場合
ハードケース
ハードケースは、外部に堅い素材(木材やプラスチックなどの樹脂)を用いて耐衝撃性を高め、内部には振動や衝撃を抑える緩衝材を用いることでクッション性を高めたギターケースです。
また、しっかりと密閉できるタイプが多いため、チリやホコリはもちろんのこと、温度・湿度変化に耐えられる高い密閉性も期待できます。
さらに、ハードケースの中に「湿度調整剤」を入れることで、ギターにとって快適な環境を簡単に用意できるため、ある程度の長期保管にもオススメです。
あらかじめケースそのものを収納・保管するスペースを確保しましょう。
その他の特徴として、防犯対策用の施錠(鍵・TSAロックなど)を備えた製品もあります。
アメリカへ持ち運ぶ際、ハードケースのカギを破壊される心配のないTSAロック付き製品を選ぶと、より高いセキュリティが期待できます。
10,000円前後で購入できる商品から、60,000円前後の高額な商品まで幅広い価格帯と機能性でラインナップされている一方、見た目(デザイン・カラーリング・形状など)のバリエーションはあまり広くないため、ギグバッグ/セミハードケースよりも選択肢は狭まります。
ちょっとした裏ワザとして、「専用の補助具」を使うことでハードケースを背負えるほか、「ギター・楽器用の台車(カート)」を使うことで運搬時の負担を軽減できます。
とはいえ、徒歩・自転車・バイクなどで運搬するには限界があるため、やはり長時間の歩行運搬には不向き、短距離・短時間の運搬が現実的でしょう。
複数の持ち手を備えた製品や車輪を付けた製品など、運搬時のストレスを軽減する機能性を高めたハードケースもありますが、重量問題の直接的な解決にはなりません。
重量もさることながら、堅いハードケースが足や体にぶつかる・擦れる・落とすなどで、ケガに繋がる可能性もあります。
やはり、車・電車・高速/夜行を含むバス・飛行機などを利用して運搬することが前提と言えます。
外部からの圧力にも強く、ケースの上に少しくらい重いモノを乗せても平気なため、長距離移動などでギターを運ぶ場合には重宝するギターケースでしょう。
ただし、ケース自体がかさばるため、電車やバスなどの公共の交通機関を使った運搬については周りへの配慮・気遣いが必要です。
なお、その他の注意点として以下のとおりです。
ケースの転倒時には注意が必要
ハードケースの場合、ケース周りにクッション性の素材が使われていない製品が多いため、ケースそのものが倒れた場合の衝撃や揺れがダイレクトにギターへ伝わることが多く、セミハードケースほど緩衝(緩和)されません。
最低限の対策として、ハードケースの中でギターが動かないように、しっかりとギターのカタチに合った(フィットした)製品を選ぶようにしましょう。
たしかに耐衝撃性の高さはピカイチですが、衝撃に対する「柔軟性」はセミハードケースに軍配が上がるようです。
ギグバッグやセミハードケースと比べて収納力が劣る
譜面やギターアクセサリー(ピック・弦・クロスなど)など、最低限のモノをギターと一緒に運ぶことになるため、小さめのマルチエフェクター/PCなどを持ち運ぶ場合には、別途でケースを用意する必要があります。
良くも悪くも、ギターを守ることに特化している
総じてハードケースは、ギターを守ることにパラメーターを全振りし、運搬性などのその他の機能性を切り捨てたような潔い仕様のギターケースと言えます。
高級ギターはもちろんのこと、大切なギターを徹底的に守りたい方にうってつけのギターケースでしょう。
ちなみに、ハードケース以外のギターケースと組み合わせて、用途に応じて使い分ける方も多いです。
そのほか、存在感のあるハードケースは、ゴージャスな見た目やメーカー純正のハードケースなどを中心に「所有欲」を満たす効果も期待できます。
ハードケースを「所有する・持って街を歩く・眺めながら酒を呑む(?)」ことに憧れがある方にもオススメです。(色々な意味で酔えますね。笑)
なお、ハードケースは高価なギターに付属することが多く、あえて購入する機会は意外にも少ないかもしれません。
付属品に満足できない場合に購入を検討して下さい。
とはいえ、高額な製品が多いため、購入をためらう方が多いのも事実です。
こだわりがなければ、より安価な中古を狙うも良し、有り余っている方もいるため、タダで貰う(引き取る)も良し、必ずしも新品を購入する必要はないでしょう。
ハードケースの利用シーン
・セミハードよりも頑丈な作りで、高い耐久性を求める場合(あらゆる衝撃に耐えられる硬質性、なるべくケース内でギターが動かないホールド力)
・持ち運ぶ範囲:室内・近場・遥か遠方(海外含む)
・移動方法:車・電車・高速/夜行を含むバス・飛行機
・ギターケースを積み重ねて複数本のギターを運搬する場合
・譜面/ギターアクセサリー(ピック・弦・クロスなど)などが入る最低限の収納力を求める場合
・持ち運ばず、自宅保管用として利用する場合
・チリやホコリはもちろん、温度・湿度変化に耐えられる高い密閉性を求める場合
・飛行機で持ち運ぶ場合
・防水性を求める場合
・ギター購入時に付属するケースでは満足できない場合
・中古ギターを購入したものの、ギターケースが付属しておらず、別途で用意する必要がある場合
・かわいい/オシャレな見た目(デザイン・カラーリング・形状など)に、あまりこだわらない場合
・購入コストを考慮せず、とにかくギターを守ってくれるギターケースを求める場合
・収納/保管スペースに余裕があり、かさばるギターケースでも無理なく保管できる場合
・練習用ギターやサブギター等はもちろん、高額ギターや大切なメインギターを持ち運ぶ場合
・防犯対策として、施錠(鍵・TSAロックなど)できる高いセキュリティを求める場合
・存在感のあるギターケースを所有して「所有欲」を満たしたい場合
ギターケースの選び方
ギターケースには無数の選択肢がありますが、なにも基準がなければ迷い続けるばかりです。
ここからは、ギターケースを選ぶ上でヒントとなる基準をいくつかご紹介します。
以下の基準がギターケース選びの参考になれば嬉しいです。
・ギターケースの種類や特性を把握し、用途に合わせて選ぶ
・収納するギターの形状/タイプに適したケースを選ぶ
・様々な持ち方に対応したケースを選ぶ
・予算が限られる場合には「値段」をチェックする
・かわいさ/オシャレを意識する場合には「デザイン」をチェックする
・アクセサリー/小物も一緒に持ち運ぶ場合には「収納力」をチェックする
・ギターを厳重に守る場合には「耐久性」をチェックする
・頻繁に持ち運ぶ場合には「重量」をチェックする
・雨天などの悪天候の中でも持ち運ぶ場合には「耐水性」をチェックする
・ブランドを意識する場合には「メーカー」をチェックする
ギターケースの種類や特性を把握し、用途に合わせて選ぶ
ギターケースには、ソフトケース・ギグバッグ・セミハードケース・ハードケースと様々な種類があります。
当然のことながら、それぞれ特徴・特性・機能などが異なるため、あらかじめ把握しておくことが大切です。
詳しい説明については、前項の「ギターケースの種類(タイプ)について」をご覧ください。
また、ギターケースの利用目的(用途・利用シーン)を明確にすることも大切です。
例)
・頻繁に持ち運ぶため、なるべく軽いギターケースが必要
・持ち運びせず保管用として利用するため、重量は考慮する必要がない
・あらゆる衝撃から大切なギターを守るため、高い耐久性が必要
・練習用/サブギター用として使うことを想定し、ある程度の衝撃であれば許容できるため、高い耐久性は必要ない
・持ち運ぶ際の移動方法(徒歩・自転車・バイク・車・電車・高速/夜行を含むバス・飛行機など)に最適なタイプを選ぶ必要がある
・手で持つだけではなく、背負うことも想定してストラップが必要
・楽器用の台車(カート)を使うため、ストラップは必要ない
・アクセサリー/小物も一緒に持ち運ぶため、高い収納力が必要
・ギターケースとは別にカバンを使うため、収納力は必要ない
・Vシェイプなどの変形ギター用に使うため、形状/タイプに適した専用ギターケースが必要
・なるべく様々な形状のギターに使えるよう、高い柔軟性や汎用性が必要
・雨天などの悪天候の中でも持ち運ぶ可能性があるため、ある程度の耐水性が必要
・ギターケース専用のレインコートを利用するため、耐水性は必要ない
・かわいさ/オシャレを重視しているため、見た目(デザイン・カラーリング・形状など)のバリエーションが必要
・所有するギターとメーカーを合わせるため、同じメーカーのギターケースが必要
・予算が限られるため、そこまで高い品質は必要なく、ほどほどの品質を求める
・大切なギターを徹底的に守る必要があるため、予算を考慮せず高い品質を求める
自分が重視するポイントを明確にして、過不足のない最適なタイプを検討しましょう。
収納するギターの形状/タイプに適したケースを選ぶ
ギターケース選びの際、収納するギターの形状/タイプに適した商品を選ぶことも大切です。
エレキギター(エレキ)・アコースティックギター(アコギ)・クラシックギターなど、種類によってボディサイズ・形状・厚みが異なります。
さらにエレキで言えば、Vシェイプ・エクスプローラータイプなどの変形ギターをはじめ、フルアコ・セミアコ・ジャズマスター・ミニギター、アコギで言えばドレッドノート・ジャンボ・フォークタイプなど、専用のギターケースが必要な場合もあります。
また、さまざまな形状に対応する汎用性の高い「兼用タイプ」のギターケースもありますが、当然のことながら専用タイプにはホールド力が劣るため、より強固な保護力を求める場合には、専用タイプのギターケースを用いることをオススメします。
万が一、フィットしない非対応のギターケースを使った場合、以下のような問題が生じます。
・ギターが収納できない。(入りきらない)
・なんとかギターが収納できても、ケース内で不要な隙間やスペースが生じてしまい、ホールド力が弱いため楽器がズレやすく、大切な楽器を保護しきれない。
・毎回、ケース内の不要な隙間やスペースにスポンジやタオルなどの布を詰める作業が必要になるため、使うことが面倒・億劫に感じる。
・(詰め物をしない場合)歩くたびにギターがケース内で「動く感覚」や、ギターとケースが「ぶつかる音」が聞こえるなど、いちいち気になってしまい、精神衛生上あまり良くない。
いずれの場合も、ギターケース本来の実力を発揮できず、せっかく購入しても機能をフル活用できません。
あらかじめギターとケースのサイズ・形状・スペックをよくチェックした上で、問題なく収納できる対応製品を選びましょう。
様々な持ち方に対応したケースを選ぶ
ギターケースには、手持ちタイプや、ストラップを用いて肩に掛けるタイプがあります。
それぞれの用途やメリット・デメリットを把握し、自分の好きな持ち方ができるギターケースを選びましょう。
手持ちタイプ
手持ちタイプは、肩掛けできるようなストラップ類は備えておらず、手持ちハンドル(グリップ)のみを備えたタイプのギターケースです。
主にハードケースに採用されています。
ストラップ類が邪魔になったり、ほかの荷物に引っ掛かることがないため、スムーズな積み下ろしが可能です。
とくに飛行機や(高速/夜行を含む)バスの乗務員さん達からすれば、ストラップ類が邪魔に感じる場面は多いのではないでしょうか。
その一方で、運搬時はリュックのように背負うことができず、手で持ち続ける必要があるため、長距離・長時間の徒歩移動や、自転車・バイクでの移動には不向きです。
ちょっとした裏ワザとして、「専用の補助具」を使うことでハードケースを背負えるほか、「ギター・楽器用の台車(カート)」を使うことで運搬時の負担を軽減できます。
とはいえ、徒歩・自転車・バイクなどで運搬するには限界があるため、やはり長時間の歩行運搬には不向き、短距離・短時間の運搬が現実的でしょう。
なお、製品によっては、横向きだけでなく縦向きにも持てるハンドルや、スーツケースのように運搬できるキャスターを備えた商品などもあります。
状況に応じて複数の持ち方ができるタイプであれば、周囲に配慮が必要な公共交通機関を利用する場合にも、混雑具合によって持ち替えられて便利です。
手持ちタイプは、以下のようなシーン(用途・目的)での利用にオススメです。
・車移動がメイン
・車移動のほか、電車・高速/夜行を含むバス・飛行機で移動する可能性もある
・運搬時の荷物が少なく、片手が塞がる程度であれば問題ない
・運搬時にはギターケースとは別にリュックや肩掛けカバンを使う
・ストラップ類が使用上においても見た目(デザイン)においても、邪魔/不要と感じており、シンプルな製品を求めている
・運搬時には、ハードケースを背負う「専用の補助具」や「ギター・楽器用の台車(カート)」を使う可能性がある
肩掛けタイプ
肩掛けタイプは、その名のとおり肩掛けできるようストラップ類を備えており、ギターをリュックやカバンのように背負って持ち運べるタイプのギターケースです。
ストラップ類に加えて、手持ちできるハンドル(グリップ)を備えていることも多いため、様々な持ち方に柔軟に対応します。
主にハードケース以外のギターケースに採用されており、多くのギターケースは肩掛けタイプに分類されるでしょう。
肩に掛けられて、手をふさがず両手が空くため、安全/快適に持ち運べるほか、エフェクター/アンプ/PCなどを別途で持ち運ぶ・悪天候の中で傘を差すなどの場面でも重宝します。
また、手で持つよりも負担を軽減できるため、長時間の持ち運びにも便利で、力のない女性や子供にも人気があります。
具体的な仕様を確認すると、ストラップ1本のワンショルダータイプと、2本のリュックタイプに別れます。
自身の用途に合った使いやすいタイプを選びましょう。
スマートさを重視するなら、斜め掛けできるワンショルダータイプがオススメ!
リュックタイプよりも着脱しやすく、サっと手早く簡単に背負える上に、電車の移動時など頻繁にケースを下ろす際にも便利です。
また、背負ったままケースの位置や向きを調整しやすいのも魅力です。
そのほか人によるものの、背負った時の見た目がスマートでカッコよく感じる視覚的なメリットもあり、テンションを上げて気持ち良く持ち運べるでしょう。
ただし、構造上どうしても片方の肩に負荷が集中します。
そのため、なるべく負担を軽減/分散させるよう、幅が広く、厚めのクッション材を採用したショルダーパッド付き製品をオススメします。
幅が広く、クッション性の高いパッドであれば、長時間背負っても快適に過ごせます。
安かろう悪かろうの粗悪な製品には何卒ご注意ください。
なお、その他の注意点として、背負った際に身体に対してギターが斜めになるため、身体のラインからハミ出た部分を運搬中にぶつけやすくなります。
慣れるまで不意にぶつけてしまう場面があるかと思いますので、はじめの内はハミ出た部分を意識しながら運搬しましょう。
持ち運びやすさを重視するならリュックタイプがオススメ!
ワンショルダータイプに比べてギターケースの位置が真っ直ぐに安定するため、徒歩移動はもちろんのこと、自転車・バイク移動にも向いています。
ギターの重量が両肩に分散されるため、長距離の移動でも疲れにくく、長時間背負っても快適に過ごせます。
また、ワンショルダータイプと同様に、幅が広くクッション性が高いパッドの製品を選ぶことで、より負担が軽減されて快適に背負えるでしょう。
より身体への密着性を高めたい場合には、チェストストラップを採用している製品もオススメです。
そのほか、ストラップの長さ調整が簡単にできるか・身体に合った長さに調整できるか(長さに余裕があるか)・調整した長さをキープできる強度を備えているか等、ストラップそのものの品質にも目を向けることをオススメします。
なお、リュックタイプであれば、2本のストラップの1本のみを使用して、ワンショルダー的に使うことも可能です。
片方の肩にはギターケース、もう片方の肩には肩掛けカバンやバックを背負うなど、選択肢が増える点も魅力です。
最後に、肩掛けタイプにおけるデメリットをいくつかご紹介します。
ストラップ類が邪魔になる
ストラップ類が邪魔になったり、ほかの荷物に引っ掛かる可能性があるため、保管時・運搬時・積み下ろしの際など、あらゆる場面でストレスを感じる可能性があります。
とくに飛行機や(高速/夜行を含む)バスの乗務員さん達からすれば、積み下ろし時にストラップ類が邪魔に感じる場面が多いのではないでしょうか。
気になる方は、ストラップが収納できたり、固定できる仕様のギターケースを検討しましょう。
思わぬところにぶつけやすい
背負った際にギターケースが視界から消えて見えなくなるため、運搬中に思わぬところにぶつけぬよう注意が必要です。
斜め掛けするワンショルダータイプの場合は、左右からハミ出た部分を、縦掛けするリュックタイプの場合は、頭上からはみ出た部分をぶつけます。
電車や建物の出入口でヘッド部分を強打することが多いのは、ギターケースあるあるです。笑
さらに、急いでいるときには自分の体が持っていかれるほど、思っている以上の勢いと衝撃になるため、転倒することに加えて、ギターを大きく損傷する可能性があります。
嫌な後悔をしないよう、慣れるまでは神経質なくらいサイズ感を意識しながら運搬するようにしましょう。
予算が限られる場合には「値段」をチェックする
ギターケースの値段は、タイプ・品質・デザイン・ブランド・機能性などによって幅広く異なります。
安い製品であれば1,500円前後、高額な製品になると50,000円以上と大きく差が開きます。
そのため、自分が想定している予算内で目当てのギターケースを購入できるかどうか、あらかじめ値段をチェックすることも大切です。
相場を把握しつつ、可能な限り予算内で用途を満たす製品を探しましょう。
以下がタイプ別の相場(目安の値段)です。
ソフトケース:1,500円前後〜3,000円前後
ギグバック:3,000円前後〜50,000円前後
セミハードケース:10,000円前後〜50,000円前後
ハードケース:10,000円前後〜50,000円以上
言うまでもなく相場より安すぎる製品については「安かろう悪かろう」の粗悪品が目立ちます。
品質の良くない素材を使用している製品は、衝撃からギターを保護できないばかりか、運搬中にケースが破れてギターがケースから飛び出してしまう・手持ちハンドルや肩掛けストラップが外れる(千切れる)などの事故で、大切なギターを損傷させてしまうリスクが高まります。
最悪の場合、修理不可の大きなダメージを負ったり、運搬中の階段やエスカレーターでギターケースが損傷して落下することで、自分より後ろの人に危害を加えてしまう可能性もあります。
大切なギターはもとより、周囲の人たちを守るためにも、なるべく品質の良い製品を選びましょう。
相場の下限額よりも安い場合には、身構えた方が良いかもしれません。
なお、セミハードケース以外のギターケースについてはギター購入時に付属することが多いため、こだわりがなければ、より安価な中古品を狙うのも良いでしょう。
ソフトケース:安価なギターに付属することが多い
ギグバック:一般的な価格帯のギターに付属することが多い
ハードケース:高価なギターに付属することが多い
有り余っている方もいるため、タダで貰う(引き取る)も良し、必ずしも新品を購入する必要はありません。
このように見ていくと「どうせ買うならセミハードケース!」と思われる方が多い理由もわかります。
セミハードケースは、ギター購入時に付属しないことに加えて、耐久性・運搬性・デザイン性のバランスを兼ね備えて両立させた万能タイプのギターケースですので、人気の理由もうなずけますね。
かわいさ/オシャレを意識する場合には「デザイン」をチェックする
何事においても「見た目」は重要ですが、ことギターケースに関しても「デザイン・カラーリング・形状」などは重要なポイントです。
黒を基調としたシンプルなデザインが多いギターケースですが、なかには可愛さ/オシャレを追求したデザインにこだわった製品もあります。
・カラフルな製品
・黒を基調にしつつも、さりげなくワンポイントに差し色を加えた製品
・イラストなどの柄を加えた製品
・素材に「革(レザー)/デニム」などを使った製品
・メーカー(ブランド)ロゴを全面にあしらった製品
・ギターの形状からかけ離れた特徴的なデザインを取り入れた製品
どんなに高価で機能性に優れたギターケースであっても、自分の好きなデザインでなかったり、着ている服との見た目の相性が悪ければ、運搬時のモチベーションが下がって愛着がなくなり使わなくなってしまいます。
そのため、極論を言えば、人によっては機能面はソコソコに、見た目だけで決めてしまっても良いくらいでしょう。
好きな服装やアクセサリーが気分を上げるように、ギターケースも同じ効果を持ちます。
ぜひ、自分が気に入ったカラー・柄・デザイン・形状のギターケースを選びましょう。
なお、ギターケースのデザインは、「柄なし・柄あり・ブランド柄/ロゴ・特殊形状」といったカテゴリに分類されます。
これらの選択肢から、自身の好み/趣味趣向・ギターや服装に合ったストラップを選びましょう。
柄なし
柄なしのギターケースは、シンプルな単色や無地のデザインです。
特にモノトーンカラー(白・黒・グレーなど)の製品は、ギターケースの主張が控えめなため、服装やその他のアクセサリーで個性を出したい場合に適しています。
迷ったらコレ!モノトーンギターケースの魅力
モノトーンのギターケースは、シンプルな色使いでありながら、その落ち着いた雰囲気とオリジナリティが特徴です。
シンプルながらもクラシックで洗練された印象を持ち、さまざまなスタイルに合わせやすいため、失敗することが少なく、どんな場面においてもマッチする万能さが最大の魅力です。
ギターケースが主張しすぎないため、どんなスタイルにも合わせやすく、服装や楽器のオリジナリティを損なうことなく、幅広いシチュエーションで使用できます。
見た目に迷ったら、モノトーンのギターケースをぜひ検討してみてください。
柄あり
柄ありのギターケースは、模様やイラストなどのデザインが入った様々なバリエーションがあります。(フェンダーのハードケースに代表されるツイード柄なども含まれます。)
より強く自身の趣味趣向を主張できたり、服装やギターに合わせて、明確に個性を出すことができるでしょう。
テンション爆上げ!キャラクター柄のギターケースの魅力
キャラクター柄のギターケースは、アニメやマンガ好きな方にぴったりです。
大好きなキャラクターが描かれたギターケースで、周囲の方々に印象深いイメージを与えられるでしょう。
そのため、対バン・セッション・初対面の方とのスタジオリハーサルでも、すぐに覚えてもらえる可能性が高まります。
そして何よりも、お気に入りのキャラクター柄のギターケースを使うことで、運搬時のテンションやモチベーションがアップし、同時に練習やパフォーマンスへの意欲も増して、より一層楽しみながらギターを弾くことができます。
世界に誇る日本文化「アニメ・マンガ」のキャラクターを身につけて、テンション爆上げでギターを楽しみましょう。
ブランド柄/ロゴ
有名ブランドのロゴや名前が入ったギターケースです。
ファッション性とブランドのアピールを兼ね備えています。
また、好きなアーティストが使用するモデルやコラボ商品等もあり、自身の趣味趣向を存分に主張できます。
好きなブランドやアーティストに関連するデザインを選び、自己満足度を高めながら存分に個性を出せるでしょう。
こだわり全開!ブランドやアーティストモデルのギターケースの魅力
ブランドのロゴ入りギターケースは、そのブランドのファンであることをアピールしつつ、ギターケースを通じてそのブランドとの結びつきを感じることができます。
アーティストモデルのギターケースは、そのアーティストが使用しているものを身に着けることで、運搬時はもちろんのこと、演奏のモチベーションやテンションを向上させる効果があり、ギターへの情熱が高まります。
いずれも高額な場合があるかもしれませんが、ブランドやアーティストへの応援の意味合いも含むため、いわゆる「推し活」の一環としての満足感も得られるでしょう。
ギターや着ている服のブランドと統一しても良し、好きなアーティストとの結び付きを楽しむも良し、こだわり全開で楽しみましょう。
特殊形状
ギターの形を基調にしつつも、独自の形状を取り入れているギターケースです。
一見「いびつ」に思える形状であっても、実は一般的な形状よりも優れている場合があります。
また、ギターケースの形状だけで、どのメーカーの製品なのかわかる方もいらっしゃるでしょう。
ぜひ、初見のイメージだけで判断せず、特殊形状を採用している理由や魅力に着目しましょう。
合理性と個性の融合!インテリアとしても満足できる特殊形状ギターケースの魅力
先述の説明のとおり、特殊な形状のギターケースは、その形状からは想像できないほどの機能を備えている場合があります。
高い機能性を備えた製品の場合、必要な機能から「逆算して」生まれている形状を採用しているため、一般的な形状のギターケースよりも実は合理的である可能性があります。
また、一般的なギターケースに比べてスタイリッシュかつ個性的なデザインになるため、言わずもがな自然とギタリストとしての個性を存分に表現できます。
さらに、そのスタイリッシュで個性的なデザインは、インテリアとしても機能することがあり、保管時の満足感を得られる魅力もあります。
そのほか、所有欲を満たす効果や、演奏/運搬時のモチベーションやテンションを高める効果なども期待できるため、想像以上に多彩なメリットが期待できるでしょう。
見た目も機能性も普通では物足りないと感じている方にオススメです。
アクセサリー/小物も一緒に持ち運ぶ場合には「収納力」をチェックする
ギター本体だけではなく、シールド・チューナー・弦などのアクセサリー/小物も一緒に持ち運ぶ場合には、収納力を備えたポケット付きのギターケースを選びましょう。
アクセサリー類をポケットに収納することで、バッグやカバンを別途で用意する必要がなくなり、スッキリとした状態でギターを持ち運べます。
両手が空くことは正義です!
収納性に優れたギターケースは運搬時に特に重宝します。
また、出先で使うアクセサリー類を常に収納しておくことで、うっかり忘れてしまう心配がなくなるのも魅力です。
収納力(ポケットの有無・数・サイズ・形状)は製品によって異なるため、自分が収納したいモノや用途に合わせて選びましょう。
製品によっては、譜面・小さめのエフェクター・パソコンが入るような大きなサイズのポケットを備えた製品もあります。
A4サイズ(21×24cm)以上の大きさであれば、かなり柔軟に対応できるでしょう。
とはいえ、コンパクトエフェクターを複数使用する場合、特に4つ以上のエフェクターを持ち運ぶ場合には、別途でエフェクターボードを使用する必要があります。
なお、一般的に以下の順で収納力が高くなる傾向にあります。
ギターの保管がメインであったり、別途でバックやカバンを用意する場合には、ハードケースやソフトケースがオススメです。
ギターの運搬がメインであったり、ある程度のアクセサリー/小物を持ち運ぶものの、別途でバックやカバンを用意する予定がない場合には、ギグバックやセミハードをオススメします。
ギターケースの利便性を大きく左右する要素でもあるため、頻繁に持ち運ぶ可能性がある場合には、荷物や用途を想定してじっくりチェックしましょう。
また、収納力は大きくなるにつれて様々なリスクを伴うため、以下の各種「分散」の重要性についても把握しておきましょう。
・重さの分散
・盗難リスクの分散
・価格の分散
・品質の分散
重さの分散
言わずもがなギターケースのポケットにたくさんの荷物を収納すると、その分だけ重くなります。
運搬時の肩や手などへの負担が大きくなることに加えて、不意に落下させてしまった時の衝撃も大きくなり、ギターやアクセサリーに大きなキズを与えてしまう可能性があります。
収納力が大きいことは魅力的ですが、現実的かつ実用性のある範囲内で収納する荷物を厳選するほか、あまりにも重くなる場合には別途でカバンやバックを使うことを検討しましょう。
盗難リスクの分散
頻繁にあることではありませんが、スタジオ・セッション・ライブハウスの控え室などで盗難が発生することがあります。
1つのギターケースにギターを含むすべての所有物を収納している場合には、一度の盗難ですべての所有物を一気に失う可能性があります。
ギター本体や貴重品はもちろんのこと、大切なエフェクターやこだわりのシールドなども、一瞬にして失ってしまいます。
心配な方は、面倒でも別途でカバンやバックを用意して、盗難対策として収納場所を増やし、リスクを分散するようにしましょう。
価格の分散
当然のことながら、収納力(ポケットの有無・数・サイズ・形状)を向上させると、その分だけ製造コストが必要となり、自然と販売価格が上昇します。
予算と用途を照らし合わせて、過不足のない収納力を見極めることが大切です。
不必要な収納力を備えた、無駄に高額なギターケースは買わないように注意しましょう。
品質の分散
安価ながら収納力が高いギターケースの場合、チャックの品質が悪かったり・ポケット部分の縫い付けが甘いなど、品質の低下が危惧されます。
チャックがすぐに壊れてしまったり、ポケットにすぐ穴が開いてしまうなど、普段使いもままならない粗悪品である可能性が高まります。
販売価格(コスト)に見合わない収納力を備えている製品には注意しつつ、チャックなどのパーツ部分の品質などにも着目し、品質に対して高額になるようであれば別途でカバンやバックを使って品質を分散させましょう。
ギターを厳重に守る場合には「耐久性」をチェックする
大切なギターを守る上で重要になってくるのが、ギターケースの「耐久性」です。
その耐久性は、ギターケースの種類によって大きく異なります。
そして、前述のとおりギターケースを使うシーンは大きく分けて2つあります。
・ギターの保管
・ギターの持ち運び
いずれのシーンにおいても耐久性が必要ですが、その「程度」は用途によって異なります。
例えば、自宅などでギターを保管する目的でギターケースを選ぶ場合。
正直あまり動かすことを想定しなければ、どの種類のギターケースでも良いでしょう。
しかし、保管の程度/目的を考えると、それ相応の耐久性が必要になってきます。
以下のとおり、程度に応じてギターケースの種類が変わってくるため、自身が想定している保管シーンに合わせて選ぶようにしましょう。
・ホコリやチリの蓄積防止:ソフトケース/ギグバック/セミハードケース/ハードケース
・直射日光や気温・湿度変化の影響を小さく減らす:ソフトケース/ギグバック
・直射日光や気温・湿度変化の影響を大きく減らす:セミハードケース/ハードケース
・日常生活における僅かな振動/衝撃に備える:ソフトケース/ギグバック
・転倒を含む極端な振動/衝撃に備える:ギグバック/セミハードケース/ハードケース
・地震などの自然災害を想定し、あらゆる振動/衝撃/転倒に備える:セミハードケース/ハードケース
一方で、ギターの持ち運びを目的としてギターケースを選ぶ場合には、ソフトケースを除く「ギグバック以上」のギターケースがオススメです。
ソフトケースの場合、耐久性が低く、さらにクッション性やホールド力もないため、外部からの衝撃に耐えられずギターが損傷してしまうリスクがあります。
また、重量のあるギターを運び続けると、肩ヒモの接合部分が千切れてしまう可能性や、底の生地が破れてギターが飛び出し、楽器が地面に落下するリスクもあります。
そのため、もしソフトケースを使ってギターを持ち運ぶ際には、あくまでも「近場かつ徒歩」のような簡易的な運搬程度に使用することをオススメします。
そのほか、移動手段(徒歩・自転車・バイク・車・電車・バス・飛行機など)に応じた耐久性も考慮する必要があります。
例えば、高速/夜行を含むバスや飛行機で移動を検討している場合。
ギターケースを積み重ねて運搬する可能性や、移動時の揺れや衝撃、その他の荷物からの圧力などを想定すると、耐久性やホールド力の高いセミハードケースやハードケースの利用が必須となるでしょう。
また、ギター輸送時に保険を掛ける場合、耐久性の高いギターケースがなければ保険を掛けられないこともあります。
引越しや郵送などの場面で保険適用の要件を満たすためにも、あらかじめ用途に応じた耐久性のあるギターケースを準備しておきましょう。
ソフトケース
・持ち運ぶ範囲:自宅室内・近場である場合
・移動方法:徒歩である場合
ギグバック
・持ち運ぶ範囲:自宅室内・近場・やや遠方である場合
・移動方法:徒歩・自転車・車・電車・(高速/夜行以外の)バスである場合
セミハードケース
・持ち運ぶ範囲:自宅室内・近場・遠方である場合
・移動方法:徒歩・自転車・バイク・車・電車・(高速/夜行を含む)バスである場合(少数ながら製品によっては飛行機に対応したタイプも存在する)
ハードケース
・持ち運ぶ範囲:室内・近場・遥か遠方(海外含む)
・移動方法:車・電車・高速/夜行を含むバス・飛行機
総じて、最適な耐久性を備えたギターケースを使うことで、安全・快適に保管/運搬できるようになります。
あらかじめ保管/運搬時のイメージを膨らませて、最適な耐久性を模索しましょう。
なお、言うまでもなく耐久性が高くなるにつれて「重量・価格・サイズ」など、そのほかの面にも影響を及ぼします。
必要以上に大きくて重い、高額なギターケースを買わないように注意しましょう。
用途を見極めて、ほど良く過不足のない、身の丈にあった耐久性を検討してください。
頻繁に持ち運ぶ場合には「重量」をチェックする
頻繁にギターケースを持ち運ぶ場合には、なるべく軽い製品を選びましょう。
ライブ・スタジオ練習・セッション前に、すでに運搬で疲れてしまって、演奏どころではなくなってしまうのは本末転倒です。
さらに、不調やケガなどの療養期間中にはギターそのものが弾けなくなります。
ギターを守ることも大切ですが、そもそもの資本である自分の体を守り、しっかりとコンディションを管理しましょう。
また、最悪の場合、せっかく購入したギターケースの重さがネックとなり、持ち運びが億劫に感じて、使わなくなるリスクもあります。
気に入って購入したギターケースを末長く愛用するためにも、なるべく軽量な製品を検討しましょう。
なお、一般的にはソフトケース→ギグバック→セミハードケース→ハードケースの順に重くなります。
ソフトケース:700g 前後
ギグバック:1〜2kg 前後
セミハードケース:3kg 前後
ハードケース:3〜5kg 前後
上記のとおり、ソフトケースが700g前後であるのに対し、ハードケースは3〜5kg前後と重量にかなりの差があります。
軽いは正義!現実的な重量は「3kg以内の製品」がオススメです。
ただし、軽くなるにつれて「耐久性・ホールド力・収納サイズ・素材の質・価格」など、そのほかの面にも影響を及ぼします。
ソフトケースの場合、かなり軽量なため気軽に持ち運べますが、耐久性・ホールド力・収納サイズ・素材の質などの面で不安が残ります。
その一方、ハードケースの場合、頑丈ではあるものの、かなりの重量があることに加えて、その多くがストラップを備えていないため、リュックのように背負うことができず手で持つことになり、持ち歩く際には相当な負担を感じるでしょう。
とはいえ、徒歩・自転車・バイクなどで運搬するには限界があるため、やはり長時間の歩行運搬には不向き、短距離・短時間の運搬が現実的でしょう。
そのほか、以下のとおり運搬時のストレスを軽減するよう、機能性を高めたギターケースもありますが、その分だけコストが必要となり高額になることに加えて、重量問題の直接的な解決にはなりません。
・軽量に感じるよう重量を広く分散する設計を施した製品
・厚めでクッション性の高いストラップ/持ち手を備えた製品
・車輪を付けた製品
・複数の持ち手を備えた製品
「軽いは正義」とはいえ、必要以上に小さくて軽い、脆弱で無駄に高額なギターケースを買わないように注意しましょう。
用途を見極めて、ほど良く過不足のない、身の丈にあった重量を検討してください。
雨天などの悪天候の中でも持ち運ぶ場合には「耐水性」をチェックする
徒歩・自転車・バイク移動が多く、頻繁に屋外でギターケースを持ち運ぶ場合には、耐水性を備えた製品を選びましょう。
ギターケースの生地に雨などの水分が染み込んで、ギター本体を傷めてしまうリスクを低減できます。
ギターは非常に繊細な楽器であるため、濡れることで傷んだり故障する可能性があります。
また、耐水性のある製品は水だけではなく汚れにも強く、比較的カンタンに汚れを落とすことができるため、ギターケースの手入れの負担も軽減できます。
ただし、いくら耐水性を備えたギターケースであっても、激しい雨にさらしたり、水没させたりすると、ケース内部に水が染み込んでしまう可能性があります。
そのため、耐水性を備えていても、なるべく濡れないよう運搬時に配慮することが大切です。
言わずもがな雨天時には傘を差し、ギターケースはもちろん、自分自身も濡れないよう配慮しましょう。
また、本格的な雨に備える場合には、ギターケース用レインカバーの併用もオススメです。
レインカバー付属のギターケースも販売されていますし、もちろん単体でも購入できます。
そのほか、ギターケースに防水スプレーをかける方法もありますが、ギターケースに匂いが付いてしまったり、生地が傷んでしまうリスク、定期的にスプレーをかける必要もあり、あまりオススメできません。
やはり、はじめから耐水性を備えたギターケースを選ぶのが無難でしょう。
なお、ここでは一口に「耐水性」と表記していますが、ギターケースの機能や素材スペックの内訳は以下のように別けられます。
・耐水(water resistant):水への強さに対する性質
・撥水(water repellent):生地の表面についた水をはじく機能
・防水(water proof):生地の隙間を埋めて、水を通さない仕様
上記のとおり「防水・撥水・耐水」は似ている言葉ですが、それぞれの意味合いが異なります。
アウトドア製品に詳しいキャンパーなどにはお馴染みのワードでしょう。
しかし、ギターケースの場合はアウトドア製品と異なり、耐水圧や透湿性が数値で明記されることは滅多にありません。
また、撥水加工の品質低下も進行が早く、さすがにアウトドア製品よりも劣るでしょう。
よって、防水加工や防水対策されている製品であっても、製品によって耐水性の程度が異なり、差が生じることは認識しておきましょう。
耐水性を備えていても、商品によって品質・性能・スペックがまちまちというワケです。
また、先述のとおり、「激しい雨や水没などの極端な悪環境」に耐えられるレベルの耐水性を備えた製品は少なく、あまり過信もできません。
とはいえ、耐水性のない製品よりも水に強いことは確かであるため、大切なギターを水から守りながら安心して運搬するためにも、できるだけ耐水性を備えた製品を選びましょう。
ブランドを意識する場合には「メーカー」をチェックする
ギターメーカーが数多く存在するように、ギターケースについても数多くの製造メーカーが存在します。
以下のとおり、その内訳や会社の規模は大小さまざまです。
・ギターと共にギターケースを販売しているメーカー
・ギターケースの製造販売に特化したメーカー
・ギターケースをはじめとする、ギター関連のアクセサリーを製造販売しているメーカー
・別業種ながらギターケース事業に参入しているメーカー
そして、会社の規模や知名度に起因し、どうしてもメジャー/マイナーどころに別れるため、ブランドにこだわる・意識する場合には「メーカー」をチェックする必要があるでしょう。
会社の規模や知名度の高さは、必ずしも品質に直結するワケではありませんが、ブランド力から得られる信用や信頼は大きく、安心して購入できる材料になることは間違いありません。
実績があってこその知名度の高さと会社の大きさです。
ギターケース選びの参考材料として、存分に活用しましょう。
ただし、ブランド力の高さには、それ相応のコストが必要になります。
メーカーが有名であればあるほど、価格は上昇し高額になりがちです。
また、ブランドに胡座(あぐら)をかくことで、品質以上に高額な製品も存在します。
要はブランド名そのものにお金を支払うような、コスパの悪い製品というワケです。
その支払いはギターケースそのものではなく、ブランドに付加されたストーリーに支払っています。
ストーリーに価値を感じるのであれば良いですが、イマイチ腑に落ちなかったり、不要と感じる場合には注意しましょう。
その一方で、消費者を第一に考え、可能な限り安価で高品質な製品を提供するマイナーメーカーが存在することも見逃せません。
また、後発であればあるほど知名度が低いため、良い製品を販売している場合でも、どうしてもマイナーメーカーとして位置付けられてしまう場合もあるでしょう。
そのため、必ずしもメジャーメーカーから選ぶことが最良・最善ではありません。
可能な限り広い視野で、さまざまなメーカーを見渡すことをオススメします。
なお、フェンダーやギブソンをはじめとするギターメーカーから販売されているギターケースは、同社の代表的なモデル(ストラトキャスターやレスポールなど)を収納する場合に便利です。
ギターメーカーが販売する専用ケースは、同社が販売するギターに合うよう細部までこだわって設計されているため、とても相性が良くぴったりとフィットします。
また、ブランドのロゴが印字されていることも多いため、所有ギターとの統一感を出しつつ、ブランドをアピールできる点も魅力です。
無数にあるメーカーの中から、お気に入りのメーカーを探すも良し、所有ギターのメーカーと統一させるも良し、メーカーにこだわらず製品の価格や品質を重視するも良し、選択肢は無数にあります。
ぜひ、いろいろなメーカーを知ることからはじめて、お気に入りのギターケースを見つけましょう。
とはいえ、膨大なギターケースのメーカーを探すのも見つけるのも一苦労です。
また、何も基準がないまま探すのも難しいでしょう。
そこで最後に、あらゆるギターメーカーを列挙しつつ、まことに僭越(せんえつ)ながら、個人的な主観でメジャー/マイナーどころに別けました。
主観を多分に含みますので、あくまでも参考までに目安程度でご覧ください。
「メジャー」なギターケースメーカー
MONO
GATOR
NAZCA
Reunion Blues
Fender
Gibson
SKB
Ibanez
IGiG
RITTER
Noah’sark
Gruv Gear
PROTECTIONRACKET
「ややメジャー」なギターケースメーカー
YAMAHA
basiner
ARIA
KIKUTANI
BOSS
GID
CNB
KC(キョーリツコーポレーション)
KAVABORG
MUSENT
REAL MISSION
HOSCO
ACCESS
SADOWSKY
PROVIDENCE
Road Ready
「マイナー」なギターケースメーカー
PLAYTECH
STENTOR
PROTEC
PARADOX TOKYO
BOBLEN
RaisinBee
CAHAYA
Macks.i
RAINBOW
理想のギターケースにおける「軸」を明確にする
理想のギターケースを探すためには、自分にとっての「ギターケース選びの軸」を固める必要があります。
軸とはギターケース選びにおける「優先事項」です。
軸が曖昧であったり、軸を固めずにギターケース選びをすると、どんな製品(タイプ/機能/性能/重量/価格/デザイン/メーカーなど)を買えば良いのかわかりません。
つまり、理想のギターケース選びとは、「自分の軸に沿ったギターケースを選ぶこと」なのです。
安易に大手メーカーの製品を買うことでも、コスパの良い製品や他人の軸で選ぶことではありません。
仮に良さそうなギターケースを見つけても、軸がないため最終的な判断ができず、最後の購入時点で迷うことになります。
また、もし購入に至ったとしても、軸に沿っていないため、製品の良し悪しに関係のないところで不平不満が生じます。
せっかく時間をかけて探した挙句、不要なギターケースに不要なお金を支払うような悲惨な結果にならないよう、あらかじめギターケース選びの軸を固めましょう。
理想のギターケースにおける軸を固める3ステップ
「ギターケース選びの軸」は、以下の3ステップで固めましょう。
1:理想のギターケースを自由にイメージする
2:理想のギターケースと実際に販売されているギターケースのギャップを知る
3:ギャップを埋めるための最優先事項を選ぶ
以下に実例をあげて説明します。
ステップ1:理想のギターケースを自由にイメージする
ここでのポイントは、制限なく自由に、思いつくままにイメージすることです。
自分が求めるギターケースのイメージを、なるべく具体的に、ありのまま絞り出しましょう。
理想のギターケースのイメージ(例)
用途:自宅保管、屋外への持ち運び(移動は主に徒歩・自転車・電車)
安価・品質以上の価格(コスパの良さ)
軽量・コンパクト
ソフトケースよりも頑丈な作りで、ほどよい耐久性(日常生活における僅かな衝撃程度であれば耐えられるクッション性、なるべくギターがケース内で動かないホールド力、移動範囲は室内・近場・やや遠方、移動方法は徒歩・自転車・車・電車・高速/夜行以外のバス)
譜面・ギターアクセサリー・小さめのマルチエフェクター・PCなどが入る収納力
複数ハンドル(持ち手)が付いている
両肩で背負えるリュックタイプ
ストラップ部分はシートベルト方式で長さ調整可能
ショルダー部分(肩がけ部分)には、厚めのクッションを採用
防水対応
ネックピローやベルトでヘッド部分を固定できる仕様
チャック(ファスナー)部分が頑丈で高い耐久性
オシャレなデザイン
メーカーロゴが目立たないデザイン
カラーバリエーションが豊富
ステップ2:理想のギターケースと実際に販売されているギターケースのギャップを知る
本記事などで紹介しているギターケースを確認しつつ、実際に販売されているギターケースとのギャップを把握します。
なお、この時点で運良く理想のイメージと合致したギターケースが見つかれば、次のステップに進まずに購入しても良いでしょう。
ステップ3:ギャップを埋めるための最優先事項を選ぶ
理想のギターケースと実際に販売されているギターケースのギャップを埋めるために、ステップ1で導き出したギターケースのポイントから、優先事項を厳選します。
何を選ぶのかと同時に、「何を捨てるのか(何を犠牲にできるのか)」を明確にしましょう。
厳選した優先事項
安価・品質以上の価格(コスパの良さ)
軽量・コンパクト
ソフトケースよりも頑丈な作りで、ほどよい耐久性(日常生活における僅かな衝撃程度であれば耐えられるクッション性、なるべくギターがケース内で動かないホールド力、移動範囲は室内・近場・やや遠方、移動方法は徒歩・自転車・車・電車・高速/夜行以外のバス)
両肩で背負えるリュックタイプ
メーカーロゴが目立たないデザイン
以上の3ステップで導き出された優先事項を基に、具体的にギターケースを選びます。
あらかじめ「ポジティブな妥協の気持ち」を持ってギターケース選びに挑みましょう。
理想のギターケース選びにおける軸を固めることが面倒/億劫に感じる方へ
ギターケース選びの軸を固めることが大切とはいえ、面倒/億劫に感じたり、時間がない、苦手に思う方もいらっしゃるでしょう。
そこで最後に、理想ギターケースのポイントのサンプルをタイプ別に記載しますので、軸を固める際の基準にしてみて下さい。
ぜひご活用ください!
<理想的なソフトケースのポイント>
とにかく安価・品質以上の価格(コスパの良さ)
とにかく軽量・コンパクト・折り畳んで保管できる柔軟さ
最低限の耐久性(ホコリやチリの蓄積防止、直射日光や気温・湿度変化の影響を少しでも減らす、移動範囲は室内・近場、移動方法は徒歩)
最低限の収納力(譜面、ピック・弦・クロスなどの小物ギターアクセサリー)
複数ハンドル(持ち手)が付いている
両肩で背負えるリュックタイプ
ストラップ部分はシートベルト方式で長さ調整可能
メーカーロゴが目立たないシンプルなデザイン
<理想的なギグバックのポイント>
安価・品質以上の価格(コスパの良さ)
軽量・コンパクト
ソフトケースよりも頑丈な作りで、ほどよい耐久性(日常生活における僅かな衝撃程度であれば耐えられるクッション性、なるべくギターがケース内で動かないホールド力、移動範囲は室内・近場・やや遠方、移動方法は徒歩・自転車・車・電車・高速/夜行以外のバス)
譜面・ギターアクセサリー・小さめのマルチエフェクター・PCなどが入る収納力
複数ハンドル(持ち手)が付いている
両肩で背負えるリュックタイプ
ストラップ部分はシートベルト方式で長さ調整可能
ショルダー部分(肩がけ部分)には、厚めのクッションを採用
防水対応
ネックピローやベルトでヘッド部分を固定できる仕様
チャック(ファスナー)部分が頑丈で高い耐久性
オシャレなデザイン
メーカーロゴが目立たないデザイン
カラーバリエーションが豊富
<理想的なセミハードのポイント>
なるべく安価・品質以上の価格(コスパの良さ)
可能なかぎり軽量・コンパクト
ギグバックよりも頑丈な作りで、高い耐久性(極端な衝撃に耐えられるクッション性、ケース内でギターが動かないホールド力、移動範囲は室内・近場・遠方、移動方法は徒歩・自転車・バイク・車・電車・高速/夜行を含むバス)
譜面・ギターアクセサリー・小さめのマルチエフェクター・PCなどが入る収納力
複数ハンドル(持ち手)が付いている
両肩で背負えるリュックタイプ
ストラップ部分はシートベルト方式で長さ調整可能
ショルダー部分(肩がけ部分)には、厚めのクッションを採用
防水対応
ネックピローやベルトでヘッド部分を固定できる仕様
ヘッド・ボディエンド(頭とお尻)部分が頑丈で、破れてギターが貫通しない作り
加水分解しない(ボロボロにならない)素材で長期間に渡って使える
チャック(ファスナー)部分が頑丈で高い耐久性
オシャレなデザイン
メーカーロゴが目立たないデザイン
カラーバリエーションが豊富
<理想的なハードケースのポイント>
なるべく安価・品質以上の価格(コスパの良さ)
可能なかぎり軽量・コンパクト
セミハードよりも頑丈な作りで、高い耐久性(あらゆる衝撃に耐えられるクッション性、なるべくケース内でギターが動かないホールド力、移動範囲は室内・近場・遥か遠方、移動方法は車・電車・高速/夜行を含むバス・飛行機)
最低限の収納力(譜面、ピック・弦・クロスなどの小物ギターアクセサリー)
ハンドル(持ち手)が持ちやすく、頑丈で高い耐久性
バックル/パッチン錠部分が頑丈で高い耐久性
施錠(鍵・TSAロックなど)できる高いセキュリティ
チリやホコリはもちろん、温度・湿度変化に耐えられる高い密閉性
防水対応
ネックピローやベルトでヘッド部分を固定できる仕様
オシャレなデザイン
メーカーロゴが目立たないデザイン
カラーバリエーションが豊富
オススメしたいギターケース
ここからは膨大に販売されているギターケースの中から選りすぐりの良品を紹介します。
・商品、メーカー、共に人気がない。
・レビューや評判が良くない。もしくは、賛否両論。
・在庫が不安定(在庫の有無が不明確)。
・良い品でもオーバースペック過ぎる商品(コスパが良くない商品)。
正直、厳選するのに数ヶ月の時間を要しました…。
苦労に苦労を重ねて厳選しましたので、ぜひギターケース選びの際に活用ください!
ソフトケース
ギグバック
セミハード
ハードケース
オマケ
最後に変わり種のギターケースを紹介します。
フェンダーから販売されている「ギターのディスプレイに特化したハードケース」です。
アクリルウィンドウを装備したケースで、ケース内部に組み込まれたギターフックに楽器を掛けられます。
さらに、ケース自体もウォールマウントできる金具が背面に装備されています。
楽器を保管しながら、スタイリッシュにディスプレイできるコレクター垂涎の逸品です。
まとめ
以上、ギターケースの用途や必要性、種類・選び方・オススメ品などについて紹介しました。
繰り返しますが、ギターケース選びで重要なことは、理想のギターケースを自由にイメージして「ギターケース選びの軸」を固めることです。
そして、理想のギターケースと実際に販売されているギターケースの「ギャップ」を知り、そのギャップを埋めるための「最優先事項」を選ぶことです。
理想のギターケース選びとは「自分の軸に沿ったギターケースを選ぶこと」なのです。
せっかく時間をかけて探した挙句、不要なギターケースに不要なお金を支払うような悲惨な結果にならぬよう、あらかじめ「ギターケース選びの軸」を固めましょう。
なお、ギターケースは「1つしか使ってはいけない」といった決まりやルールはありません。
例えば、
・自宅保管用としてハードケースを使い、外出用としてギグバッグを使う
・高額なメインギターにはハードケースを使い、安価なサブギターにはソフトケースを使う
・普段はセミハードを使い、飛行機に乗る時だけハードケースを使う
上記のとおり、さまざまなギターケースを使い分けることで、デメリットを補いつつ、メリットを最大限に活かすことができます。
固定観念にとらわれず、柔軟な発想で使い分けましょう。
いずれにせよ、「ギターケース選びの軸」に沿って選ぶのは言うまでもありません。
なるべく迷いなく、安心して納得できるギターケースを買うためにも、ぜひ「ギターケース選びの軸」を固めてください。
素敵なギターケースと共に、最高に充実した「かむいいギターライフ」を楽しみましょう!
以上、Ryo’zでした!
せ〜の、おつかれ〜!
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